冬から春へ。ゆらぎやすい季節の体調管理とインナーケア

『冬から春へ。ゆらぎやすい季節の体調管理とインナーケア』
冬から春にかけては、体調を崩しやすい季節です。
冷えだけでなく、空気の乾燥、風邪やインフルエンザ、関節の違和感、むくみなど、さまざまな不調を感じやすくなります。今季は全国的にインフルエンザが大流行し、体調を崩された方も多いのではないでしょうか。
そんな中、冬の終わりが近づくと、今度は花粉症の季節が到来します。
鼻やのどの違和感、目のかゆみ、くしゃみ、だるさ…。
春が来るのは嬉しいけれど、「毎年この時期は体調がすっきりしない」と感じる方もいるのではないでしょうか。私もそのひとりで、くしゃみと鼻水が出始めると、ついにこのシーズンがやってきたか、と花粉を感じます。
冬から春にかけては、寒暖差や乾燥、日照時間の変化などが重なり、身体にとって負担のかかりやすい“ゆらぎの季節”です。だからこそ、日々の体調管理がとても大切になります。
■なぜこの時期は不調が増えやすいのでしょうか
まず大きな要因のひとつが「乾燥」です。
空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜も乾きやすくなります。粘膜は外から侵入するウイルスや異物を防ぐ大切なバリア機能を担っています。その働きが低下すると、体調を崩しやすくなることがあります。
また、寒さによって血管が収縮し、血流が滞りやすくなることも影響します。血流が低下すると、全身の細胞に十分な酸素や栄養が行き届きにくくなり、疲労感や冷え、むくみなどにつながります。
さらに、寒暖差や日照時間の減少は、自律神経のバランスにも影響を与えます。自律神経は、体温調整や免疫機能、ホルモン分泌などをコントロールしている重要なシステムです。このバランスが乱れると、睡眠の質の低下や免疫機能の乱れが起こりやすくなります。
そこへ加わるのが、春先の花粉です。
■花粉症はなぜ起こるのでしょうか
花粉症は、免疫システムの過剰反応によって起こる1型アレルギーです。
私たちの身体には、外から侵入した異物を排除するための免疫機能が備わっています。花粉が体内に入ると、免疫細胞がそれを「異物」と認識し、IgE抗体と呼ばれる抗体を作ります。
このIgE抗体が肥満細胞という細胞の表面に結合し、再び花粉が侵入した際に反応します。その結果、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出されます。
ヒスタミンは血管を拡張させたり、神経を刺激したりするため、
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・目のかゆみ
といった症状が引き起こされます。
医薬品を使った治療では、そのヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン薬を用いることが多く、症状に応じて内服薬、点鼻薬、点眼液などが選択されます。
本来、免疫は私たちを守るための大切な仕組みですが、免疫バランスが乱れると、必要以上に反応してしまうことがあります。
近年では、ストレスや睡眠不足、腸内環境の乱れなども、免疫バランスに影響を与える要因のひとつと考えられています。
花粉症対策は単に「症状を抑える」だけでなく、身体全体のバランスを整えることも大切といわれています。
■基本となる体調管理
この時期に意識したいのは、まず生活習慣の見直しです。前回もお話ししたとおり、
・身体を冷やさない
・ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
・質のよい睡眠を心がける
・バランスの取れた食事
・適度な運動
どれも基本的なことですが、免疫や自律神経のバランスを保つための土台づくりにつながります。
とはいえ、忙しい毎日の中で理想的な生活を完璧に続けるのは簡単ではありません。だからこそ、無理のないセルフケアを取り入れることが大切です。
■季節の変わり目に取り入れやすいハーブ
ハーブティーはセルフケアのひとつです。最近はティーバッグタイプやブレンドティーも多く、初心者の方でも気軽に始めることができます。今回は風邪や花粉症の時期におすすめのハーブをいくつかご紹介します。
エキナセア
多糖類を含み、身体の防御機能をサポートするといわれており、免疫機能をサポートするといわれるハーブです。北米の先住民が大切にしていたハーブで、伝染病にも用いられていました。
エルダーフラワー
フラボノイド配糖体や粘液質を豊富に含みます。抗アレルギー作用が報告されており、くしゃみや鼻水などの症状の緩和に用いられることがあります。
ローズヒップ
レモンの20〜40倍といわれるほどのビタミンCを豊富に含み、補給源として親しまれています。ハイビスカスとブレンドすることで、肉体疲労対策としても取り入れられています。
ネトル
フラボノイド、クロロフィル、ビタミン、ミネラルを多く含み、アレルギーシーズンに取り入れられることのあるハーブです。クセが少なく飲みやすいのも特徴です。
ハーブは医薬品ではありませんが、「身体をいたわる時間」をつくるという意味でも、心身のリズムを整えるきっかけになります。
■インナーケアという選択
外側からの対策や生活習慣の見直しに加え、身体の内側を整えるインナーケアも、ゆらぎやすい季節を穏やかに過ごすためのひとつの方法です。
私自身、体調管理の一環として、5年以上馬プラセンタのサプリメントを取り入れています。
実際、理想的な生活ばかりではなく、睡眠が短くなる時期もありますし、アルコールを楽しむ日もあります。それでも大きく体調を崩すことなく過ごせているのは、日々の積み重ねが土台になっているからかもしれません。
プラセンタには、アミノ酸や成長因子など、身体のコンディション維持をサポートするといわれる成分が含まれています。美容や健康維持を目的に取り入れられることがあります。
もちろん、これだけで全てが解決するわけではありません。生活習慣を整えたうえで、必要に応じてサポートを取り入れるという考え方が大切です。
■ゆらぎの季節を穏やかに乗り越えるために
冬から春にかけては、身体も心も揺らぎやすい時期です。
だからこそ、
・乾燥対策をする
・栄養を意識する
・睡眠を大切にする
・無理のないインナーケアを取り入れる
こうした小さな積み重ねが、季節を穏やかに乗り越える力になります。
変化の多い季節だからこそ、自分自身をいたわる時間を大切に。
身体の土台を整えながら、元気に春を迎えましょう。
株式会社 NISHIO PLANET
企画開発顧問
薬剤師 瀨野浦 央(せのうら ひろ)
株式会社 NISHIO PLANET
企画開発顧問
薬剤師 瀨野浦 央(せのうら ひろ)
経歴
- 2018 年第一薬科大学卒業
- 2019 年メディカルハーブコーディネーター資格取得
- 2020 年ハーバルセラピスト資格取得
- 2022 年~医師会准看護学校での薬理講師
- 2024 年シニアハーバルセラピスト資格取得



